先日、富山でおこなわれた早稲田式動的耐震性能診断の模様が「NHKとやま」で放送されていました。
現在、古民家の耐震診断方法として、この「早稲田式動的耐震性能診断」が注目されています。この診断法を開発したのが、一般社団法人伝統構法耐震評価機構の毎熊理事(元早稲田大学教授)
毎熊元教授は、1995年1月に発生した阪神・淡路大震災による神戸・西宮の惨状を目にして強烈な衝撃をうけ、その当時取り組んでいた地震防災工学を見つめ直したそうです。
その後、早稲田大学にて目に見えて世の中の人の役にたつ研究に取り組むことを考え、大地震で多数の人命を奪ったのは 住家の倒壊であり、建物の倒壊を防ぐ対策こと地震の最重要課題であると確信しました。
数年間かけ、建物の動的耐震性能評価システムの開発に成功。こらから、この診断を用い1棟でも多くの古民家が残り、そこに住む人たちを救える取組みを願っています。
今回の診断には建築士など建築業界の方にも公開し取組みを知って頂きました。
この診断法では、微細な地盤の振動と、それに起因する建物の振動を同時に測定し、その振動データを解析処理する事で建物の振動特性値を求め地震の際に建物が、どう地震応答での振動をするかを推測し、耐震補強に役立てる方法です。
実際に揺れている値を解析する為、壁を壊さなくても弱っている部分が解ります。
従来の静的耐震診断はどうでしょう?すべて内部チェックされますか?壁壊しますか?
また、この動的耐震診断は耐震改修後に再度診断することを推進しています。
それは、耐震改修が正常におこなわれ、耐震効果が現れているかを確認します。
それをお客様にも提示する事で安心頂けると思います。
残念ながら、従来の耐震診断では耐震リフォームの悪徳商法も多く出回っています。
(今回、動的耐震診断を主催した一般社団法人富山県古民家再生協会 加藤代表理事)
動的耐震診断では、そこに住む人たちの安心・安全を守りたいですね。
早稲田式動的耐震性能診断は建築士を有する方とさせて頂いています。
また古民家に精通する方を対象とする為に伝統資財施工士(財団法人職業技能振興会認定資格)が必要となります。
<早稲田式動的耐震診断士講習> 下記日程で開催されます。
日程:9月7日(金)座学・筆記試験(都内)、9月8日(土)実地講習・個人面談(千葉県松戸市)
定員:20名まで
受講・受験料:150,000円(内訳はホームページをご確認下さい。)
受験資格:建築士(1級・2級・木造のいずれか)+伝統資財施工士
伝統資財施工士をお持ちでない方
※伝統資財施工士は古民家鑑定士の上級資格であり建築士免許ならびに古民家鑑定士1級が必要になります。
動的耐震診断を取得するにあたり、古民家鑑定士を持たれていない方は同時受講が可能です。
東京会場(8月18日、19日)、大阪会場(8月30日、31日)が最短でとれる日程です。